これは実在するかどうか分からないけど、実際のデータと体験を踏まえてのお話。
昔々からそれはそれは特色豊かで、様々な人が美味しい食べ物が多いと言うクニがあったそうな。
しかしそのクニの奥に入れば入るほど、外の世界への出口がなくなっていくんだそうな。
そんな事とはつゆ知らず、一人の男は「こうしたらどうかな」と商人の何人かにもちかけた。
商人たちは「それをして欲しかったら、俺らが通ってきた道をもう一回歩いてきな。そしたら考えてやらなくもない」と答えた。

男は違和感を覚えたが、続けた。「でも、向こうではもう一般的だよ?こうした方が合理的だし」
「向こうは外の世界なんだよ。いいかい。こっちにはこっちのルールがある。それに従わないんなら他を当たりな」と商人は吐き捨てた。
最初、男は愚直に従った。商人たちのことが好きだったから。道を歩んだのち、もう一度商人たちに話しかけた。すると、信じられない言葉を男に浴びせてきた。
「うわ、ホンマにやったんや!すると思わんかったし、そんなんする人おるなんて思いもせんかった!すごいなー。え?あの話?何の話やったけ?」

男は翌年そのクニを出た。出た後、商人たちはクニの管理に忙しいとのことらしい。一方、男はそれまで悩まされていた体調不良の頻度が劇的に下がったとさ。おしまい。
僕はある地域にいいイメージを持っていません。ひたすらに合わなかった。そしてそれはこれを書いている今も変わらずだし、ああ、あの人達ホントに変わってないなぁと感じることが多々あります。
先日、興味深いツイートがありまして。
今から
「関西にはインターネットが来ていない」
という証明をします。
明日、私が講師を務める同志社女子大学の学生さん、
明後日、私が講師を務める関西学院大学の学生さん、
このツイートに反応してください。
マジで反応ないからみんな見てて
— 田中泰延 (@hironobutnk) July 2, 2019
反応を見てください。ガチでしょ。でね、面白いのが、これを見たかのクニの人。
「女子大生なんか今どきTwitterやってないでしょ」

こう言ったわけ。ああ、何も知らないんだなって思った。本当にきてないわ、インターネッツ。
2019年現在、SNSの傾向として、どのプラットフォームもフラットに持っておくというのがある。個人間の連絡であればメッセージアプリを絞ればいいだけだけど、SNSはそもそもそういう目的とは違う側面がメインになってるんだし。
かのクニではSNS=個人間の連絡アプリの一つという意味合いが強い。だもんで、他の地域ではもう廃れ始めているSNSに3年位遅れてきて、それまで知っている人としか繋がり合わないかのクニの方々が殆どなのだ。
そして、もう一つSNSに関して大きな特徴がある。「有名人がやっているから」始めた方が大多数。他の地域の方との大きな違いがここにある。なんか面白そうだからやってみた、というかのクニの方はとても少数だ。あの人がやってるからやってみようかって。
ここまではいい。問題はここから。かのクニでは、SNSに限らず特有のルールがある。誰もが通ってぐじゅぐじゅの轍みたいなルールに沿って初めて話を聞くみたいなね。「な?痛かったやろ?辛かったやろ?わかるわー。で、話は?」この流れ意味あるかな?
かのクニの方々は、当たり前のようにそれをネット上でも強要するんだ。そこにはあんたらしかいないのかよ?と突っ込みたくなるよね。ああ、よく見たらあんたらはあんたらの周辺しかフォロー・フォロードしてないわ。
この辺りは先述した「あの人がやってるからやってみよう」という特色と濃い関係がありそうだわね。
かのクニの方々、ここ数年は外のクニとの接点が多いTwitterではなく、Facebookに居を構えた。居心地がすこぶるいいらしい。外からのチャチャが少ないから。居心地が良すぎてFacebook以外のコンテンツは興味ないらしいよ。Youtubeのリンクですらタップ、クリックしないんだって。あくまで内部で完結するのがいいってさ。他のアプリ開くと面倒らしい。

これ、なんか既視感あるなーと思ったら、昔Mixiで起こってた現象と同じだ。かのクニの方が好んで住み着くと、不毛の地になるんだよね。もうなり始めてるな。こわいですわー。
もちろん、これはほんの一部の方々の話でもある。人数にすると10万ちょっとくらい。かのクニのごく少数の方々は、他の地域と同じような動きなんだが、そういう人たちは元々ネットの使い方を知っているので、かのクニの方々に教えない。教えても無駄だから。
あとね、作品への観点もかのクニは独特だ。
音楽作品でネットを使ったものは「悪」らしい。目下の敵は定額音楽配信サービスらしいよ。怖いんだって。それらのサービスで音楽が廃れるの。

気づいてるかなー?廃れさせてるの、君たちだよ?本来、音楽家、芸術家はどういう活動形態であれ良い所とそうでない所を見つけないといけないのに、そうでない所ばっかり見つけてね。そういう事をする人たちって、文化を焼け野原にする。
かのクニの言い分は、「こういうサービスがきたから文化が廃れる」らしい。話を聞くとどうも違法ダウンロードと混同してるらしい。おいおい、ホントにインターネッツきてないな。どーでもいいけど。

わかりやすい数字を見てみよう。これはSpotifyのある有名なアーティストのページ。

少し下にいくと地域別のリスナー数があるよね。それを見てみて。
関東地区が一番高いのは人口密度からいってもそうなんだけど、人口比率からしても関西少なすぎなんだよね。ここまで徹底してるかーと。CDが売れてるから、とかのクニの方は言いました。おお、まい、ごっど。
かのクニにインターネットが来ていないのは、何も今に始まったことじゃないです。未だに話したければ来いという方も多いですし、こっちの都合は二の次。自分の都合が一番ってね。
でもって、他の地域に出ていった人にはめっぽう冷たい。もうお前はこっちでやってないし、何年も関係持ってないでしょう?ってね。SNSでリアクションすらしない。しかし、おいしそうな話があったら速攻シェアするかリツイートする。なにそれ気持ち悪っ。
正直、たまに思うんです。かのクニのSNSの繋がり全部切ってやろうかと。だいぶすっきりするな、これ。

Tetsuya Tanaka
記事を気に入って頂けた方は、上にあるいいねボタンを押して頂けると嬉しいです。プロフィール:レコーディングディレクター、作編曲家、トラックメーカーのかたわら、レースシミュレーター・フライトシミュレーターのWeb管理、日英翻訳、フライトシミュレーター実況配信をやっています。滋賀出身千葉在住。WindowsとStudioOne使い / Spotify他各音楽配信サービスでアルバム、シングル配信中です。僕のセレクトしたプレイリストも随時更新中してます。 => Tetsuya Tanaka on Spotify


