スガシカオさんのこのツイートを巡り、思いのほか色んな方が意見を述べていらっしゃる。僕自身はDL販売で利益が取れないのは、配信を担当するディストリビュータを介しすぎているだけであって、メジャーレーベルがCDプレス業者とタッグを組んでいる現状ではそうならざるを得ないだろうな、とシンプルに思った次第。

別にCDやDL、どちらかが悪いわけでなく、それぞれのニーズに合っていればどちらも有益な販売手段になるのです。

それとは別に、このニュースに関わる色んな動きを見ていて、そういえば、と少し前のことを思いだした。

ある時期、レーベルのマーケティングで様々な国のストリートミュージシャンや小規模ショウケースライブを行うミュージシャンのプロモーションの仕方を観察する機会があった。ちょうどスマートフォンも一般的になってきた頃だ。アメリカやヨーロッパのパフォーマーは、殆どCDをその場に置いていないのだ。その代わりにQRコードが描かれた名刺サイズの紙を配り、それをスキャンするとiTunes StoreやAmazon MP3へ繋がっていて、即座に楽曲が購入できるというもの。日本のパフォーマーがCDを熱心に路上で売っているのをよそに、海の向こうでは何年も前からこういう動きは見られていたのだ。

僕がアルバムをリリースした2011年も、盤にしなかったのはそういう背景もある。

もちろん、音楽CDに関する問題はもっと根深いものも含んでいるんだけど、そういうのは昔から「外枠」から変わっていくのが世の中の常なのです。

長いものに巻かれるのも否定はしないけど、メジャーレーベルに籍を置かない身軽に動けるパフォーマーの皆さんは、聞き手のタイムラグを埋める方法、やって損はないと思うけどな。いつまでも手段にこだわってないで、やれることはできるだけ試そうよ。もちろん、勘のいい方はもうどんどんやり始めてるよ。それぞれのパフォーマーに違う強みがあるんだし、どんどんバラけた方が面白くなるんじゃない?

手段一つで芸術の本質は変わりません。


アバター
t_tanaka

音楽家 / 編曲家 / Twitchストリーマー / フライトシマー。2001年よりプロの演奏家として関西を中心に活動。2008年より関東に本拠を移し、インターネットを使ったリモートでの音楽制作チームを結成し、以降は編曲家とチームマネジメントに特化した活動を続ける。

Author posts
月別アーカイブ
ポストカテゴリー

Privacy Preference Center